女性のキャリアを断絶しないために
ライフスタイル・ウーマンには、両立支援のための研修の依頼がある。
企業担当の方に言われるのは、「育休をできるだけ短くして、早く会社に戻ってきてほしい」という声。
そして、それを研修の中で伝えてほしいというメッセージ。
さて、このようなケース、どうすればよいだろうか?
現実問題、これはなかなか難しいことである。
というのは、制度として存在する休業期間を短くするかどうかというのは、社員本人次第だからだ。
短くしなくても良いし、しても良いという中で、社員の気持ちは、どのように動くのだろう。
子育てしている母親からすれば、子供が小さなこの時期に、
できるだけそばに居てあげたいと思うことも普通だし、
研修参加者の中には、親から「こんなに早く復帰しなくてもいいじゃないの」と言われて困った、
というケースもある。
親にサポートを頼まなければならない場合は、親の意見に左右されるのも、ありがちな話だと思う。
しかしながら、このスピードの速い現代社会では、数年でも仕事を離れると、浦島太郎状態になってしまう。
「仕事にはもちろん早く復帰したい・・・だけど子育ても大事にしたい。」
こんな両立女性のフツーの葛藤を、会社はどのようにサポートできるのだろうか。
◆会社は、どのように変わろうとしているのか
ライフスタイル・ウーマンの両立支援研修では、
そんな女性たちに、前に向かって働く意欲を持っていただくことを進めている。
そんな中に、欲しいのは、会社側は、どのように変化しようとしているか、の情報である。
◆見えない未来に、気持ちを動かす
迷う両立女性たちにとって、未来などわからない。けれど、情報は気持ちを動かす。
子育てで目の前のことに一生懸命になっている女性達に、職場復帰する不安は、確実に存在する。
そんな中に、会社として、復職後どのようなサポートを行っているのか、
会社は、どのように変化しようとしているのかを、しっかりと伝える必要があるのだ。
両立支援の研修をお考えの企業の方には、ぜひ、会社としての姿勢をしっかり明示してほしいと伝えている。
会社はどのようにハード(制度面)を変えたのか、もしくは変えようとしているのか、をしっかり伝えてほしい。
それを受けて、女性社員たちは、自分がどうしていくのがよいのかをしっかり見つけていく。
働きたい気持ちは、根底にあるのだ。
「とにかく早く復帰しなさいよ」というメッセージではなく、
いかに両立を応援する環境をつくりだしているかの情報が大事なのだ。
「みなさんが、早く復帰できるように、会社は、このようなことを考えていますよ」
という強いメッセージが必要なのだ。
「働きたい…でも、子育てもしたい」
この両極端の気持ちを持つ社員に向けて、両立できる環境をしっかり伝えていくことだ。
それは、「仕事をできるだけ休みたくない」とか、「スムーズに職場に戻りたい」と
思っている女性社員の気持ちを動かす。
女性社員の休業からの復帰に対して、様々なサポートを考え始めた企業は多くある。
休業か、復職か、のどちらかの選択だった働き方も、在宅勤務などができて、変化しはじめている。
働き方改革で、企業は大きく動いている。
企業側の前向きな意欲と、働く女性たちの本音を、共にぶつけ合うことで、
新しい価値(働き方や考え方)は生まれていく。
研修の中で講師たちは、そんなメッセージを投げている。
ライフスタイル・ウーマン 代表 吉居理奈子
ライフスタイル・ウーマンの両立支援研修では、そんな企業から熱い意欲と、両立女性の本音を、
「キャリアトランプ®」というキャリア支援ツールをつかって、信頼の場でつないでいます。
私たちライフスタイル・ウーマンは、各種資格認定講座や認定講師養成講座で「人材育成のプロ」を育て、また、企業や自治体の人材育成を担う研修講師としてお届けしています。
“種から芽がでる”ことを信じるように、人の成長を信じる、そして、可能性を信じて関わる。それが私たちの目指す、「人材育成のプロ」です。